住構造用合板を使った耐力壁と外壁についての施工風景です。建物の横からのくる力に抵抗する壁のことを耐力壁と呼びます。
木造住宅で耐力壁というと筋交いを使用した壁が有名ですが、構造用合板を利用した耐力壁というものもあります。構造用合板を土台、柱、梁といった構造体を一つにつなぎ合わせるように貼りつけることで、水平力に強い壁をつくります。
構造用合板を貼りつけよう
耐力壁が必要な場所は建築士さんが図面で支持してくれてあります。その場所に適切な寸法でカットした構造用合板を持っていきます。
耐力壁は土台、柱、梁をひとつなぎにすることで水平力に強い壁になります。ですから使用する構造用合板は写真のように縦に長いもを使用することになります。
また耐力壁に使用される釘も専用のものを使います。下の写真がその釘です。通常の釘に比べると一本一本の釘が太くなっているのが特徴です。耐力壁につかう釘は必ずこの専用の太い釘を使う必要があります。
耐力壁を専用のクギで固定していきます
いよいよ構造用合板をクギを打ちつけ土台、柱、梁に固定。釘は一定の間隔で丁寧に、釘の間隔が遠すぎると耐力が落ちてしまうので、一本一本注意しながら作業を進めていきます。
下の写真のように土台部分にも釘を打ち付けていきます。
そしてキャタツにのって梁の部分にも釘を打っていきます。
このように柱と土台、そして梁を専用の釘で固定したら耐力壁の完成です。筋交いを利用した壁と同じく、横からの力に強い耐力壁になりました。横からの力に強いということは地震や台風にも強いということです。 地震や台風などの災害に強い住宅にするためにも、耐力壁は一つ一つ丁寧につくっていきます。
ちなみに、ここで紹介したように構造用合板などの面材を利用した耐力壁を「面材耐力壁」と呼んだりする場合もあります。ですが基本的には単純に耐力壁と呼ばれることがほとんどです。
外壁全体に構造用合板を貼る場合もあります
耐力壁ではない、住宅の外壁部分にも構造用合板を打ち付けていく場合もあります。もちろん外壁部分にも耐力壁の指示がある場所があります。その場合は上記で紹介したように専用のクギを使って構造用合板を壁に固定します。耐力壁の指示がない場所は通常のクギを使用して合板を外壁に固定していきます。
外壁全面に構造用合板を使用することで耐震性を上げ、遮音性や気密性も上げることができます。デメリットとしては施工費用が高くなったり、結露が起きやすいといった特徴があります。
メリットとデメリットをよく考え、外部に構造用合板を使用するかどうか事前にしっかり打ち合わせをすることをおすすめします。
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