住宅内部の下地があらかた完成し、断熱材の充填も完了すると現場に石膏ボード(※プラスターボードとも言います)と呼ばれる建材が大量に運ばれてきます。
石膏ボートとは、その内部を石膏を主成分として、その表面をボード用原紙で被覆した板状の建材です。石膏ボードは施工がしやすい上、耐火性・遮音性に優れた建材です。この石膏ボードを下地に張りつけていくことで、住宅の壁や天井をつくっていきます。
内部には石膏がぎっしりと詰まっており、表面をボード原紙と呼ばれる紙で覆われています。
石膏ボードは内部につまっている石膏が優れた耐火性をうみだしています。
石膏はその内部に、その重量の約2割ほどにあたる結晶水と呼ばれる水分が存在します。石膏ボードは火にさらされても、この結晶水がすべて蒸発するまでは石膏ボードの温度は一定以上に上昇しないです。
つまり、石膏じたいが非常に燃えづらいうえ、火にさらされても温度が上昇しづらいため非常に優れた耐火性能をもった建材なのです。
住宅でよく利用される石膏ボードの厚さは、9.5mm、12.5mm、15mmものが主流です。また石膏ボードにはガラス繊維をまぜ、耐熱性能を強めた強化石膏ボードと呼ばれる種類のものなども存在します。
石膏ボードの搬入風景
石膏ボード一枚あたりの重さも10~20キロ程度あるのでトラックから降ろすだけでも、なかなかの重労働です。
ですが大切な建材なので割ったりしないよう一枚一枚、丁寧に家の中に運び込んでいきます。石膏ボードの搬入が終わると、いよいよ石膏ボードを下地に張りつけて天井や壁をつくっていく作業にうつります。