前回の大規模リフォーム「まずは住宅の解体」では、家を骨組みの状態まで解体し、家のどこか傷んでいるかなど状態を知ることができました。
今回から古民家の再生に本格的にとりかかっていきます。まずは住宅を支える一番重要な部分である「基礎」からリフォームしていきます。
まずは基礎つくっていく前に、地面を平坦にならしていくことから始めます。しっかりとした基礎をつくるための下準備ですので、丁寧に地面をならしていきます。
ちなみに基礎は今回で一気に作り替えるのではなく
数回に分けて基礎をリフォームを行っていきます。
理由は基礎をつくり替えるためには既存の柱を抜いたり、入れ替えたりしなければいけないからです。前回のまずは住宅の解体を見ていただければ分ると思いますが、全ての柱を一気に抜いてしまうと家が崩れてしまいます。そんなことになってはリフォームどころではありませんよね。
というわけで部分的に数回に分けて基礎作りを行っていきます。
基礎の型枠づくり
それではいよいよ基礎をつくり替えていきましょう。
まずはコンクリートを流し込むための「型枠」を組み立ていきます。この型枠のなかにコンクリートを流し込むことで基礎をつくることができます。
上の写真の型枠は玄関付近の基礎ものです。底部には鉄筋が格子状にくまれています。鉄筋とコンクリートを組み合わせることで、圧縮にたいする力だけでなく、引っ張りにたいしても強い基礎になります。
引っ張りに強いということは、地震や台風などの際に起こる横揺れにも強い基礎になるということなのです。
こちらは家の裏側付近の基礎です。基礎の底面んには「防湿シート」を敷いています。防湿シートの役割は地面から上がってくる湿気を防ぐことにあります。湿気を防ぐことできれば土台は乾燥した状態に保たれ、腐食や白アリ被害がおくりにくい環境になります。
※前述の型枠の写真にも色は違いますが、防湿シートがしかれています。
平行して既存の土台や基礎を撤去
新しい基礎づくりと並行して、リフォームするにあたって不要となる基礎や土台の解体も行っていきます。上の写真は不要となる土台を解体するためにノコギリで細かくカットしているところです。
一方こちらはレンガで出来た既存の基礎をハンマードリルと呼ばれる工具を使って解体しているところ。
リフォームの為とはいえ、一気に基礎を壊してしまうと家が崩れかねません。そこで、新しい柱を一時的に支えとして仮立てしたり、ななめに仮筋交いをとりつけるなどの補強工事も行っています。
型枠にコンクリートを流し込みます
基礎の型枠にコンクリートが流し込まれました。同じ高さの平面になるようにコテをつかってならして行きます。
基礎の底部もムラができないように丁寧にならしています。
後日コンクリートがしっかりと固まったら、型枠を外していきます。
型枠が外れ、新しく生まれ変わった基礎が完成しました。最初のレンガができた基礎と比べると、その違いは一目瞭然ですね。
もちろん見た目だけではなく、鉄筋コンクリートでつくられた新しい基礎は強度的にも優れています。今回の作業で、古民家の基礎が新しく強いものに再生しました。
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