前回、基礎と土台がほぼ完成したので(※参照:基礎の天端ならし)
今回から本格的に梁の入れ替え作業に取りかかりたいと思います。
こちらが新しく入れる梁になります。
それでは、まず梁の加工から始めていきましょう。
最初に梁を適切な長さにカットします。
次に、梁に別の部材を組み合わせるための仕口の加工。
上の写真のようにノミを使って丁寧に作って仕口を作っていきます。この他にも、耐震金物(羽子板ボルト)を 取りつけるための穴を開けていく作業も平行しておこなっていきます。
梁受け金物の設置
梁の加工が終わったら
次は梁の取りつけるための接合金物を設置していきますよ。
こちらは「梁受け金物」と呼ばれる金物。
梁の接合部分に使用することで、梁の荷重をしっかりと支えてくれます。大きな梁や、要所となる個所にはこの”梁受け金物”を使用していきます。
実際に「梁受け金物」を設置した写真がこちら。
梁受け金物はコーチボルトとスクリュー釘で強力に固定されているので、少々のことではビクともしません。これで安心して梁をのせることが出来ます。
新しい間取りに合わせて、梁を入れる
今回のリフォームによって、間取りも大きく変わることになります。新しい間取りに合わせて梁を入れるため、既存の梁を部分的に切り落としています。
梁を切り落とす際には、 家が崩れないようにするため
鋼製の突っ張り棒を梁の下に設置してから作業に取りかかります。
切り落とし完了です。
この間に新しい梁をとおしていくことになります。
梁をのせるための柱を立てよう
梁をのせるための柱を立てています。前回の工事で土台が完成しているので問題なく柱を立てていくことができます。
柱を梁に合わせて設置完了、後はこの柱の上に梁をのせていくだけです。
梁を入れよう
準備がととのったら、いよいよ梁入れです。
大きな梁は非常に重たいので、作業は二人以上で行っていきます。
柱の上にしっかりと梁が入りました。
梁の先端は、前述の作業で取りつけておいた”梁受け金物”を利用してガッチリと固定、さらに梁の側面に羽子板ボルトを使用し、引き締めを行っています。
金物を使用することで、横ゆれの力にも強い梁になりました。
これで地震や台風がきても安心です。
新しい梁が入りました
新しい梁が次々に入り、ずいぶんと見違えました。梁の数もリフォーム前より増え、より頑丈なつくりになりました。
こちらは下から見上げた写真。
梁だけでなく、柱も新しくなっていることが分かりますね。これなら梁から伝わる荷重にもしっかり耐えてくれます。
リフォーム前は梁や柱が白アリにやられたり、腐食が進んでいたりと酷い有様でした。正直、大きな地震がきたら家が崩れていたかもしれません。
ですが、今回リフォームによって建物の耐震性能は格段にアップしました。基礎工事からのステップアップを積み重ね
着実に、地震にも台風にも強い家へと生まれ変わっています。
次回の工事では、今回いれた梁の上に剛床(ごうしょう)と呼ばれる床材をのせていきます。
次の記事は>>2階の床づくり(剛床工法)